作業センターふじなみ トピックス
2019/09/27
なくなったもの
先日、視察に行った栃木の施設で原木しいたけを見て思い出したが、
めひの野園でも昔、原木しいたけをやっていたのだ。
ずいぶん前にやめてしまったので、もう跡形もほとんどないが、
もしかしたら、森の中に少し朽ち果てた原木が残っているかもしれない。
そういえば、原木だけでなくて、
今は残っていないものがたくさんある。
クジャクもいたし、ヤギも鹿もいた。鴨もいたかな。
梨畑もあったし、池多に畑があって、近くの田尻池で白鳥を見て帰ってきたなぁ。
栃木で原木しいたけのことを思い出したせいで、
そのほかのなくなっていたものまで思い出すことになった。
いまはなくなってしまったものだけど、
当時は一生懸命にやっていたことばかりだ。
梨の収穫も大変だったし、池多の畑で何度もぬかるみにトラックがはまったし、
逃げた鹿を追いかけたこともあったなぁ。
と、心のなかで呟いてみる。
私がめひので働いてすぐのころは、
先輩の職員がよく昔のめひののことを話してくれた。
気づいたら、先輩職員よりも後輩の職員のほうが多くなっている。
今度は自分が昔のめひのの話をする番なのかもしれない。
もしかすると、昔ばなしなんて
聞く側にすると、どうでもいい話なのかもしれない。
特に、なくなってしまったものの話なんて
一番どうでもいい話かもしれない。
でも、そのどうでもいい話を、
忘年会や歓迎会の食事の席ででも
機会があれば後輩の職員にしてみようかと思う。
なくなったものや、一生懸命やって失敗したことなどの
「どうでもいい」話を、
たくさんしてあげたいなと思う。
そのどうでもいいことで、
今のめひの野園があるんだよと言って
笑いたいと思った。
おそらく、本当にめひの野園は多くのことに取り組んできて今があるし、
ずっとめひのに勤めている私は、その「どうでもいい」大切なものでできている。
今は若い後輩の職員も、
先輩職員よりも後輩の職員が多くなったころに、
「なくなったもの」の話をしようと思うのだろうな。