共同生活援助事業所 トピックス
2010/08/20
生活の場と日中活動の場を分けるということ
梨の木苑の利用者は昼間必ず職場や他の事業所へ外出します。
生活の場の設備や環境が良くなるほど、わざわざ外出しないで生活の場でゆったり過ごせばいいのではと思いがちです。
しかし、その中に危険な要素が潜んでいる場合があります。
外出しなければ、人に逢わないから、身だしなみに気を使わなくなって、口臭や体臭も気にならなくなり、歯磨きをしなくなったり、入浴回数が減ったりします。
外出する必要がなければ、夜遅くまで起きていて、朝遅くまで寝ていることが普通になり、昼夜逆転したり、夜更かしがひどくなります。場合によっては不眠をアルコールや睡眠薬で解消しようとすることもあるでしょう。
外出しないで自分の部屋でゴロゴロしているから、あまりお腹が減らない。お腹が減らないから食事を食べなかったり、好きなものしか食べなくなったりしてしまいます。
このように生活の場から外出しないでいると、様々な悪循環に繋がってしまうことが考えられるのです。
めひの野園では設立以来、障害があっても出来ること、得意なことを生かして作業したり身体を動かしたりすることを重要視してきました。また設備面でも、あえて生活の場から離れた場所に日中活動の場を作り、生活にメリハリをつけてきました。
生活の場と、日中活動の場と一緒では良くないのです。
このことが安定した生活リズムに繋がるし、身体の機能維持にも繋がっていくのだと思います。